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2025年6月9日

講演会報告

2025年3月の講演報告2回目です。
2回目は認知症の対応についてです

第2回 認知症の対応

⑴対応の心得

  1. ①自尊心を傷つけない
  2. ②急がせない
  3. ③子供扱いしない
  4. ④レッテルを貼らない
  5. ⑤後ろから声をかけない

⑤について説明します。
有効視野という言葉があります。
認知機能が落ちると、認識できる視野が狭くなります。
横からまたは後ろから声をかけると、声の主を認識できずに、混乱することがあります。
声をかけるときは、正面からかけるのが安全です。

「ぼけちゃって」「認知が始まった」は出来るだけ言わないようにしましょう。
自尊心が傷つけられます。

⑵脳活性化のための五大原則

⒈五感を刺激する

  1. ①音楽、歌、楽器
  2. ②おしゃべり、カラオケ、ゲーム等
  3. ③体を動かす

出来るだけ個人の好みに合わせる。
嫌なことはしない

⒉ほめること

  1. ①良い意味での「お世辞」
  2. ②家族をほめる(夫、妻、子供等)
  3. ③昔の武勇伝をほめる

⒊会話

  1. ①否定しない。共感
  2. ②ペースを合わせ、ゆっくりと
  3. ③笑顔が笑顔を生む
  4. ④情報の内容の正しさは問題では無い

  ◎否定から入らない
  ◎まず同意して最後まで聞く

⒋役割――認められるということ

  • 編み物、配膳、テーブル拭き

⒌ 失敗を防ぐ手段

  1. ①成功体験は自信につながる
  2. ②失敗してもとがめない
  3. ③出来る能力に着目

実際に実行するのは大変なことも多いですが、頭の片隅にでも入れてください。

具体例

⒈お金盗られたと怒りだしたら

  1. ①お金は大事と同意しつつ探すように促す
  2. ②介護者が疑われないよう、本人に見つけてもらう
  3. ③あまり興奮しているときは声をかけず、静まるまで距離を取る

⒉同じ事を何度も聞かれる

  1. ①食事したかどうかの質問なら、食べた後の食器を片付けずに置いておく
  2. ②拒否されていると感じさせてしまうので、さっきも言ったでしょと返すのは避ける。話を変える。