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2025年10月27日

私の書棚

「山崎豊子先生の素顔」

野上孝子著
文藝春秋(2018/9/10)

山崎豊子は好きな作家の一人です。
私は好きな作家は出来るだけ全作品を読むようにしています。
幸い山崎豊子は作品数が少ないので、講演集も含めて全作品読みました。
山崎作品は、すべて素晴らしかった。

著者野上孝子は山崎豊子の秘書を50年以上務めました。
この本で75回文藝春秋読者賞を受賞しています。

内容は「女系家族」から始まって「白い巨塔」「華麗なる一族」「不毛地帯」「二つの祖国」「大地の子」「沈まぬ太陽」「運命の人」未完の「約束の海」の作品の制作過程、情報収集の方法等です。
各作品の意図をあらためて知ることが出来ました。

著者は資料収集だけでなく、取材活動も殆ど山崎豊子に付きそい、草稿もすべて目を通しています。
作家の秘書とはここまでするのかと、驚きです。
常に一緒なので表題にあるように、人間山崎豊子の素顔もよく描かれています。
大作家も私と同じような人間だと思い知らされるところもあり、興味深かった。

山崎作品は内容だけでなく、本の題名のネーミングが素晴らしいと感じていましたが、この本を読んで改めてセンスの素晴らしいことに感心させられました。

山崎作品を理解するのには絶好の書物です。
山崎豊子ファンは是非ご一読を。